セリフやキャラの名前、はたまた作品の内容まで、歌以外の元ネタを一挙にご紹介!ほとんどが連載当時の元ネタなので、若い読者の皆さんは知らないことばかりかも。
【明日ありと思う心のアダザクラ】 「オバQ放送局」
「明日ありと思う心の徒桜 (夜半に嵐の吹かぬものかは)」
桜は明日もまだ美しく咲いているだろうと安心していると、その夜中に強い風が吹いて散ってしまうかもしれない。人生も同じで明日はどうなるかわからないから頼みにしてはいけないという意味。 親鸞の7歳の折の歌と伝えられる。
【アラン・イヤン】 「アラン・イヤン氏来日す」
「アラン・ドロン」
 1935年、パリ生まれ。映画俳優。1957年デビュー。「太陽がいっぱい」で一躍注目を浴びる。
【ある愛の曲】 「Qちゃんが死んだ!」
 U子さんが三本立て100円の映画館で見てきた映画。愛し合っていた恋人に訪れた突然の不幸。彼が白血病にかかり、あと6ヶ月の命。残されたわずかの月日を二人は悲しく美しく生き抜いたの…。その時が来て…彼は死んじゃったの(U子談)それでおしまい?怪獣は出ないの?(Q太郎談)
「ある愛の詩」(原題:「LOVE STORY」) アカデミー作曲賞
 1970年 アメリカ映画 監督:アーサー・ヒラー 出演:ライアン・オニール、アリ・マッグロウ、レイ・ミランド、ジョン・マーレイ 原作・脚本:エリック・シーガル
 両親の反対を押し切り、結婚したオリバーとジェニー。しかし、ジェニーが白血病にかかっていることが分かる。「愛とは決して後悔しないこと」の名文句でベストセラーになった小説の映画化。
【あんたのお名前なんてーの!?】 「ぼくらのゴーストタウン」
「あなたのお名前なんてーの?」 昭和28年
トニー谷の決まり文句。そろばんでリズムを刻みながらの語り口で様々な流行語を生み出した。「あなたのお名前なんてーの?」と聞かれた人は「〜と申します」と答える。
【石林正太郎】
「石森章太郎」
 藤子不二雄、赤塚不二夫にと同じトキワ荘出身の漫画家。代表作「サイボーグ009」「仮面ライダー」。
【いっぱいやっか】 「U子ちゃんの芸術指導」
「かあちゃん、いっぱいやっか」 昭和37年
山本本家の酒、【神聖】のテレビCMで、喜劇俳優の伴淳三郎が口にした言葉。
【えじさんすけ】
「トーマス・エジソン」
アメリカの発明家・企業家その発明および改良は電信機・蓄音機・電話機・白熱電灯・無線電信・映写機・電気鉄道などにわたり、電灯会社および発電所の経営によって電気の普及に成功。
【大原正太 (しょうた)・伸一 (しんいち)
「石森章太郎」「鈴木伸一」
 「オバQ」のアイデアがまとまらず、あせっていた藤子先生が子供の名前は友達から借りよう、ということで、正ちゃんは『石森章太郎』、伸ちゃんは『鈴木伸一』氏から名前をもらったんです。
【大柳ルミ子】 「たべろやたべろ」
「小柳ルミ子」
歌手。代表曲「私の城下町」、「瀬戸の花嫁」。
【およびでない】 「星をさがせ」
【およびでないよっ】 「正ちゃん空を飛ぶ」
「お呼びでない」 昭和36年頃
昭和36年に始まるテレビ番組「シャボン玉ホリデー」内での植木等のギャグ。場違いな場にいることに気づき、「お呼びでないね?お呼びでない。………こりゃまた、失礼いたしました!」
【おれについてこい!!】 「世界一周」
【ぼくについてくるな(初出時タイトル:おれについて来るな) 「ぼくについてくるな」
「おれについてこい!」 昭和40年
東京オリンピックで金メダルを取った女子バレーボールチームの名監督、大松博文の著書名。世界一になるまでの猛練習と、その背景の全てを表した名文句。
【オンドリャー】 「Qちゃんの家庭教師」
「オンドリャー」 昭和45年
漫画家谷岡ヤスジのギャグマンガから生まれた流行語。他にも「鼻血ブー」「ドバッ」「全国的にアサー」というギャグを連発した。
【ガードマン】 「ガードマン」
「ザ・ガードマン」 昭和40年4月〜46年3月
警備保障会社のガードマン達が犯罪と対決するアクションドラマ。犯罪は色と欲にからむ話が多く、ほとんど毎回悪女もしくは悪女ぶる女が登場したが、宇津井健を中心として稲葉義男、河津祐介、藤巻潤、中条静夫、倉石功らのチームプレーが小気味よく、警視庁の刑事でのちこの会社に入る神山繁と宇津井健との掛け合いも漫才風で笑わされた。海外ロケも織り込みながら六年あまり続いた。
【きびしいっ】 「山のおみやげ」
「キビシー!」 昭和37年頃
TBS系列のコメディ番組「てなもんや三度笠」で生まれた、財津一郎の決めセリフ。
【きみもスパイになれる】 落語が元ネタ
 シュークリームが怖くてたまらないというドロンパ。ドロンパを怖がらせようとする正ちゃんたちだが、たくさんのシュークリームを前にドロンパは怖がってばかりはいられないと、シュークリームをぱくぱくと食べてしまう。まんまとだまされたことに気付く正ちゃんたち。
 これは有名な噺、
「饅頭こわい」から来ています。話の内容はシュークリームではなく、饅頭が怖いという点が違うのみで他は同じです。ちなみにQちゃんはドロンパに習って「思い出したけど、ぼくはマンジュウがこわい」と言っています。
【Qちゃんが死んだ!】 落語が元ネタ
 U子さんに優しくされたくて、死んだフリをするQちゃん。Qちゃんが死んだと聞いてU子は大ショック。こんなことならもっと優しくしてあげればよかったと後悔するU子に正ちゃんたちは葬式をあげることを提案。葬式ごっこの最中、U子は形見にと、Qちゃんの髪の毛を切ろうとする。結局ウソがばれてU子は大激怒。「ほんとにころしてやる!」
 これまた、古典落語から。ただこれは、前に出た
「品川心中」の後半部分になります。お染に裏切られた金蔵は、仲間の協力で本当に死んでしまったという事にしてお染をだますことを計画します。みごとに計画は成功して、お染の髪を切らないと金蔵が成仏できないと言われ、お染はしかたなく髪を切ります。最後はウソだと分かってお染は悔しがるという噺です。
 ちょっと違うのは、髪を切られるのがU子ではなく、Qちゃんだというところ。これもU子らしくて、面白いですよね。
【苦しみよこんにちは】 「苦しみよこんにちは」
「悲しみよこんにちは」
1954年の外国文学の傑作「悲しみよこんにちは」から。著者フランソワーズ・サガン。
【さいざんすか】 「台風Q号」
「さいざんす」 昭和28年
トニー谷の決まり文句。そろばんでリズムを刻みながらの語り口で様々な流行語を生み出した。「ざんす、ざんす、さいざんす」
【ちいともわからない】 「Qちゃんのおつかい」
【ちーともこわくなかったわ】 「オバケ大会」
「ちーとも知らなかったわァ」 昭和36年頃
上方漫才タレントを中心とした、TBS系列番組「スチャラカ社員」で無能な課長役の人見きよしのせりふ。
【テレスコステレンキョウ】 「イヌがイヌを飼う話」  落語が元ネタ
 このステンレキョという言葉は「てれすこ」から来ています。代官所は漁夫が届け出た珍しい魚の名前を知っている者には100両を与えるというおふれを出した。ある男が出頭して「これは“てれすこ”です。」変な名前だが、他に知る者がいないので、やむなく100両を与えた。しばらくして「また珍しい魚が捕れたので名前を知る者に100両を与える」とのおふれが出た。同じ男が現れ、「これは“すてれんきょう”だ」と言う。代官は怒りだし、これは男が前に「てれすこ」だと言った魚を干した物、偽り者めと、牢屋に入れてしまった。結局イカとイカの干した物をスルメと呼ぶのと同じという事で男は釈放される。
【なぜか家出をする】 落語が元ネタ
 よっちゃんの家族に仲間外れにされ、くやしいから一緒に家出をしてくれとQちゃんに頼むU子。Qちゃんは家出はしたくないが、U子の頼みとあっては断るわけにもいかず、正ちゃんたちに涙の別れをしてくる。しかし、仲間外れにされたのが勘違いとわかり、U子はQちゃんなど目もくれず、よっちゃんとはしゃいでいる。一人残されたQちゃん、帰るに帰れず途方に暮れてしまう。
 この作品も古典落語から来ています。
「品川心中」という噺で、こちらは題名の通り、お染という女性に一緒に死んでくれ、と頼まれた金蔵が一人海に身を投げてしまう、という物語。もっとも、海が浅かったので金蔵は塗れネズミになっただけでした。
【成せば成る!!】 「世界一周」
「なせばなる」 昭和40年
東京オリンピックで金メダルを取った女子バレーボールチームの名監督、大松博文の著書名。世界一になるまでの猛練習と、その背景の全てを表した名文句。
【ばっかじゃなかろか】 「魔法のやかん」
【バッカじゃなかろか】 「ぼくが主役だ」
「バッカじゃなかろか」 昭和28年頃
 トニー谷の決まり文句。そろばんでリズムを刻みながらの語り口で様々な流行語を生み出した。
【びびびびっくりしたなあもう】 「山のおみやげ」
【びっくりしたなあもう】 「テーマソングを歌おう」
「びっくりしたな、もう!」 昭和28年頃
三波伸介、戸塚睦夫、伊東四朗のてんぷくトリオがコントのオチに三波が使った言葉。
【ブター千一夜】 「にせものがいっぱい」
「スター千一夜」 昭和34年3月〜昭和56年9月
角界のスターを迎えてのインタビュー番組。20年以上にわたって放映された長寿番組。
【フラック団(タルオ・ジロサブロー)】 「バードマン対フラック団」
「ブラック団」 昭和39年〜昭和41年
週間少年サンデーでオバQと同時期に連載されていた、つのだじろうのギャグマンガ。ブラック団はカポネ親分、子分のタロー、ジローの3人組のギャング。
【名犬ラッキー】 「イヌに強くなろう」
【名犬ラッチン】 「名犬プリンス」
「名犬ラッシー」 昭和33年3月〜昭和39年3月
米・CBS系の児童向けテレビ映画で、前年に始まる日本テレビの「名犬リンチンチン」と並ぶ、名犬ものの代表作。母と二人暮らしのミラー少年と愛犬ラッシーの心温まる交流を、牧歌的な雰囲気の中で描いた。
【やさしいドロンパ】 落語が元ネタ
 いたずらばかりしているドロンパが、自分のことをどう思っているのか気になる神成さん。協力しようとQちゃんが考えた作戦は、まず神成さんが怪我をしたふりをして、病院までドロンパに運ばせる。その途中でドロンパが大切にしている、アメリカで化け比べコンテストで優勝したカップをQちゃんが放り投げる。神成さんを放り出すか、カップをあきらめるかで判断しよう、というもの。
 結果は、ドロンパはおぶっていた神成さんを放り投げて、カップを空中で拾い、そのカップで神成さんを受けとめてしまいます。
 結局直接聞くことになり、Qちゃんは
「おじいさんを大事に思っているのか。」と訊ねると、「それは大事に決まってる。だっておじいさんがいなくなったら遊んでてごはんが食べられないもの。」
 これは
「厩火事」が元ネタです。夫婦喧嘩をして夫の本心を知りたくなった妻が、夫の大事にしている瀬戸物を持って階段から落ちたらどちらを心配するかで夫の心を探ろうとします。こちらの噺では、夫は妻の方を心配し、「どこも怪我はなかったか。」妻は喜び、「そんなに私の体が大事かい?」「あたりめえじゃねえか、怪我をしてみねえ、あしたっから遊んでて酒飲むことができねえ。」
【やったるでえ】 「イヌがイヌを飼う話」
「やったるで!」 昭和40年
元プロ野球投手、金田正一の口ぐせであったと共に自身の半生を綴った著書のタイトル。国鉄スワローズから巨人入りした年に出版され、ベストセラーとなった。
【ラーメン屋になろう】 落語が元ネタ
 屋台のラーメン屋にあこがれるQちゃん。ラーメン屋のおじさんから黙って屋台を拝借して、ラーメン屋を始めます。
 「ラーメン屋でござい!」と叫べば「うるさい」とどなられる、小池さんが食べに来るがうまく作れず失敗、酔っ払いにからまれるなど成果はさんざん。
 似たような噺に
「うどん屋」があります。題の通り、ここではうどん屋で、酔っ払いにからまれたり、「静かにしてくれ」などと言われたりします。
【わらわせ屋でござい】 落語が元ネタ
 人並みの顔になりたいQちゃんは夢にまでそんな夢を見てしまいます。エジサンがやっている整形外科ではどんな顔にでも整形できるという事でやって来たQちゃん。そこにはジェームス・ボンド、ナポレオンソロ、三船敏郎、勝新太郎、フジコ・フジオといったあらゆるかっこいい顔の見本が揃っています。
 これは
「首の仕替え」が元ネタでしょう。女性にもてたい男が首を取り替えてくれる医者へ行きます。そこには見本の首があるのですが、いい男の首は高すぎるので、落語家の首と取り替えることにします。
 「落語家にもいい男がいますなあ、これは誰だんねん」
 「お前目が高いなあ。いいのを見つけた。これは○○の首や」
と、○○のところには落語家が自分の名前を入れて話します。ですからここでは「フシコ・フジオ」が出てきたわけです。
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